「子どもの感染症と予防接種」に出席しました! - 妊娠出産をただただ記録するブログ

「子どもの感染症と予防接種」に出席しました!

「子どもの感染症と予防接種」というセミナーに出席してきましたのでレポートします。

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「子どもの感染症と予防接種」は、パブリックヘルスリサーチセンターという公益財団法人が主催するセミナー。

毎年「赤ちゃんからお母さんと社会へのメッセージ」というテーマで、一般向けのセミナーを開催されています。

私は2014年開催のセミナーに出席しました。

>>「子どもをアトピーにしないコツ~愛育病院皮膚科部長・山本一哉先生のお話から~

今回も会場は早稲田大学。

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定員200名のところ、出席者は50名ほど。

出席者の8割ぐらいが妊婦さんに見えました。
他には赤ちゃん連れの方が3名ほど。男性が数名でした。

講演内容


講演内容は以下の通りでした。

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市民講座「子どもの感染症と予防接種」

2016年3月11日(金)13:00~16:30 於 早稲田大学

「子どもの感染症について」
齋藤昭彦先生(新潟大学医学部小児科教授)

「予防接種の効果について考える」
神谷元先生(国立感染症研究所 感染症疫学センター)

「予防接種の安全性について考える」
薗部友良先生(NPO法人VPDを知って子どもを守ろうの会 理事長)

会場からの質問への回答
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お話されたのは、いずれもお医者さん。
長年にわたりワクチンの研究に取り組んでおられる先生方でした。

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子どもの感染症について 齋藤昭彦先生


子どものかかる主な感染症の症状、感染経路、重症化リスクについてのお話でした。

・子どもの病院受診の8割は感染症。
そのほとんどがウイルスによるもの。

・生後2ヶ月までの子の発熱はほとんどない。
発熱の場合は一刻も早く受診を。(敗血症になる可能性)

・ワクチンで予防できる病気は22種ある。
(細菌感染症9種、ウイルス感染症13種。)

・風疹は妊婦が感染すると胎児に障害が発生する可能性あり。
(先天性風疹症候群)

・妊婦は風疹の予防接種ができないので妊娠前の接種が重要。
30代-50代男性は過去に接種していないので、今からでも接種を推奨。

・ロタワクチンは生後6ヶ月までに接種を終わらせること。
それ以降は腸重積を発症する可能性が高まる。(約2万-10万接種に1回)

・最近、胎内感染する頻度が最も多い病気は、先天性サイトメガロウイルス感染症。
妊娠中に母親が感染すると胎児が難聴になるする可能性あり。

ワクチンはないが、68.4%の妊婦は自然にかかってすでに抗体を持っている。
予防方法としては、上の子に接触したら手を洗うこと。

・RSウイルス、手足口病もワクチンがない。
ワクチンで予防できる病気はワクチンで予防されるべき。

「予防接種の効果について考える」神谷元先生


・ワクチンとは何か。
(免疫反応、自然感染との違い、生ワクチンと不活化ワクチンの話)

・予防する病気の流行時期(季節・年齢)より前に接種することが重要。
(例:ロタは6ヶ月頃感染しやすいのでその後打っても意味がない。)

・接種しても罹患することがある。
(免疫がつかない場合や、数年で免疫が減ってしまう場合がある。)

・接種できない人(アナフィラキシーを起こす人、妊婦、免疫不全の人、乳児など)を守る意味もある。

・麻疹の感染力は強く空気感染する。予防接種が重要。
ある病院で、待合室に麻疹患者が20分間座っていたところ、その前を通っただけの子どもが4名感染したという事例もあった。

・麻疹は20代-30代の患者割合が高い。
麻疹未接種者が海外に行き、持ち帰っている。(感染者の2割が海外感染)

・水痘は2014年10月に定期接種(無料)化され、大幅に患者減。

・肺炎球菌ワクチンは、5才未満に接種することで高齢者の患者減にも役立った。
(米国の例)

・予防接種には、個々人の健康を守るという以外にも、次世代を守る、社会を守る、感染症そのものを根絶する、医療費を軽減するという目的がある。

・ジカ熱、エボラ出血熱、デング熱など、ワクチンのない感染症が流行するとどれほど社会が不安になるか思い出してほしい。
ワクチンのある病気はワクチンで防ぐに越したことはない。

予防接種の安全性を考える 薗部友良先生


・ワクチンによって地球上から撲滅された病気もある(例:天然痘)

・日本では、ワクチンによってジフテリア、小児の破傷風はほとんど見られなくなった。
しかし、ワクチンをやめると必ず再流行する。

・ワクチンによってその病気が減ると、その病気の恐ろしさが忘れられてしまう。

・ワクチンは受けた本人を守るだけでなく、病気を減らすことで重い病気の人や赤ちゃんを間接的に守る効果もある。

・過去にはワクチン副作用禍もあった。
(60年前の京都ジフテリアワクチン事件。ワクチンの製造技術が未熟で死亡者が出た。)

・ワクチンが原因で、ぜんそく、脳障害になったと疑われた例もあったが、その後の調査で関係が否定された。

・ワクチン接種後に起こった事象(接種箇所が赤くなる、熱が出る、食中毒、脳炎など)をまとめる有害事象報告書にまとめ、そのうちワクチンが原因の事象を専門家が判定する。
有害事象報告書には、偶然起こった事象(紛れ込み事故)も含まれていることに注意。

・「副作用」と呼ばれるものには、軽度~中度の副作用も含まれている。
(接種箇所の腫れ、発熱など)

・接種後の不機嫌、鼻水、咳、発熱、下痢などはほとんどカゼが原因。
ワクチン接種後の体調不良がすべてワクチン原因とは限らない。

・フィンランドでの調査研究でも、偽薬を用いても同じ程度の咳・発熱が発生することが確認されている。
(発熱はワクチン接種者のほうがやや多かった。)

・ワクチン接種後に脳炎を発症した子がいても、調べると夏カゼウイルスが見つかることがよくある。

・ただ、ワクチンの重い副作用も確かに存在する。
ワクチンの重い副作用としては、アナフィラキシーショックがある。

・アナフィラキシーの原因物質は卵白とゼラチンが有名。
2000年以降、日本のワクチンからはゼラチンが除去されており、安全性が高まっている。
また、アナフィラキシーの場合も救急処置で対処できる。
(最近は死亡者はいないとされる)

・ワクチンの重い副作用として注意が必要なのは、原発性重症免疫不全症の子の生ワクチン(BCG)接種。重症化の危険あり。

予防接種健康被害救済制度について。

QA(パネルディスカッション)


当日の出席者が講演を聞いて質問を書き、それに対して講演者の先生方が答える形式でパネルディスカッションが行われました。

Q 妊娠中に風邪を引いたが、受診しなかった。今になって、サイトメガロウィルスだったのではと不安だが、どうすればよいか。

A サイトメガロウイルス感染症の頻度は低いので、心配はいらない。
ただ、可能性はゼロではない。

超音波で胎児の体重、大きさに問題がある場合、サイトメガロウイルスに感染した可能性がある。その時点で産婦人科医に相談を。

感染していた場合、出生後に抗ウイルス薬を投与することで聴力改善が期待できる。

Q 同時接種は2本までという小児科医にかかっている。同時接種についてどのように考えればよいか。

A 三種混合ワクチンがあるが、これは1本の注射にもともと3種類のワクチンが入っているもの。
三種混合は、長年接種されていて問題は起こっていない。
6本打っても科学的には安全。

小児科学会も同時接種を勧めている。
どうしてもかかりつけ医が同時接種してくれない場合は、「VPDを知って、子どもを守ろうの会」の名簿に掲載されている医師にかかれば同時接種してもらえる。

Q ワクチンが大切なのであれば、出生後すぐに全部打つことはできないのか。なぜ2か月、1歳、3歳など決められているのか。

A 生後すぐ打つと、母体からの抗体の影響で、ワクチンが失活してしまい、免疫がつかない。
そのため、不活化ワクチンは2か月から、生ワクチンは1歳からが適切な接種時期とされている。
(生ワクチンのうちロタは例外的に2か月から。)

3歳から接種と指定されている日本脳炎のワクチンは、本来は6か月から接種できる。
昨年、千葉で8か月の赤ちゃんが日本脳炎にかかった例があり、3歳を待たずに接種することを勧めたい。

Q B型肝炎にかかるリスクは高いのか?接種の必要性が分からない。

A リスクは低いが、うつす可能性のある人が周囲にどれぐらいいるかは分からない。
母は検査済みだが、父、祖父母については分からない。

また、B型肝炎患者の2/3が東アジア、東南アジア在住。
国際化に伴い、幼稚園、保育園で接触する可能性もある。

Q 妻がワクチン反対派だが、子どもにはワクチンを受けさせたい。どう説得すればよいか。

A 反対論者は以前からおり、難しい問題。

Q ムンプス(おたふくかぜ)の1本目を接種し、6歳で2本目を接種する前にムンプスにかかってしまった。追加接種は必要か。

A ムンプスに似た病気があり、本当にかかったのかどうか確認は難しい。
かかった後で接種しても問題があるものではないので、追加接種を推奨。

Q ジカ熱について。

A 注意は必要だが、実態のよく分からない部分もある。
とりあえずは蚊にさされないように、など、一般的な注意をしておくことが重要。

感想


3時間半のとても長い講演でした。

これまで持っていた疑問が解決したりして、私にとってはとても興味深かったのですが・・・。

「医学部の講義なのか!?」と思うぐらい、情報量が多く難しかった気も^ ^;

以前、「ワクチンの学校」というセミナーがあったのですが、接種スケジュールの具体例を含め「母親は何をすべきか」にフォーカスして話されていました。

そういった内容のほうが、妊婦さんにとっては分かりやすかったのではないかと思いました。

予防接種のことは、私も出産前は「副作用があって危険なのかな?」と不安に思っていました。

でも、「ワクチンの学校」などのセミナーで知識をつけ、子どもにとって絶対に必要なことだと思いましたので、迷わずすべてのワクチンを接種しています。

(B型肝炎は自費接種しましたが、平成28年10月から定期接種(無料)化されるんですね。)

ワクチンについてはいつかブログ記事にまとめたいなと思いますが、素人の私がそんな記事を書いてよいのかどうか・・・。

お急ぎの方は、「0歳からのワクチン接種ガイド」という本が分かりやすかったです。

今回のセミナー講演者の薗部先生が書かれた本です。
よろしければ図書館などで探してみてください。




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※もし自分が出席できなかったら、セミナー内容を知りたいだろうなあと思い、配布レジュメとメモから再現しています。気を付けて書いていますが、間違いや、表現の不正確な点がありましたら申し訳ありません。内容は参考程度にお使いいただき、何か判断される際には、必ずかかりつけ医にご相談されるようにお願いいたします。

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