産褥入院経験者が見た「産後ケア」 - 妊娠出産をただただ記録するブログ

産褥入院経験者が見た「産後ケア」

毎日新聞の連載「産後ケアのいま」を読んで
産後ケアについて考えています。

前の記事から続きます。


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私の産褥入院体験


私は産後、助産院で4泊5日の産褥入院をしました。

詳しくは、「産褥入院体験記」に順に書いています。(書きかけです。)

私は実母がおらず、義母は70代で遠方に居住しています。
夫は契約社員なので、育休をとると翌年の雇用が保障されません。

おまけに出産予定日前後に、夫は1週間程度の出張が複数回ありました。

こんな状況でしたので、誰かにサポートしてもらいたいと思い
探し回って、ようやく産褥入院の予約をしました。

入院したことで、体はとても楽になり、
安心して産後を乗り切ることができました。


だれが産後ケアを利用すべき人か


結果としては、私は産後の育児不安も少なく、
お産でできた傷の治りも順調だったので
産褥入院の必要があまり高くなかったかもしれません。

けれども、お産というのは何があるか分かりません。

実際、私の場合も、赤ちゃんが出てこなくて、
緊急帝王切開になりました。

帝王切開の判断が遅れたら、赤ちゃんが低酸素になって障害が残ったり、
私の出血多量で産後の回復が遅れたりしたかもしれません。

そんな中でもし夫か義母が倒れてしまったら・・・?
赤ちゃんが入院し、搾乳を毎日届けることになったら・・・?

頑張れば対応できるかもしれませんが、
洗濯や食事の準備をする余力は残っていそうにありません。

こんなとき、区の保健所に相談しても、おそらく
「社会福祉協議会に登録してヘルパーを派遣してもらってください」
程度のアドバイスしかくれないと思います。

産後、いざというときに頼れる場所(人)がほしいと切実に感じます。

そして、私は、自分の経験からは
宿泊型の産後ケア施設がそれだと思っています。


本当に困ったときのセーフティーネットとしての産後ケアは
現状、民間に任せていてうまく機能していないのですから、
行政が取り組むべき課題なのではないかと思います。


妊婦だった私の体験~行政のサービスはここがダメだった~


里帰りなしでの出産を決めた私は
出産前、区役所、社会福祉協議会、シルバー人材センター、
民間のヘルパー会社など、
産後サポートをうたう多くの団体に登録しに行きました。

けれども、どこに行ってもこんな対応ばかりでした。

「うちでは料理と掃除を一緒にやる人は派遣していない」
「掃除は人気がないので頼める人が少ない」
「1時間に1家事しか頼んではいけない」
「それぐらい旦那さんにやってもらいなさいよ」
「出産が3月だと、紹介できる人がいるかどうか分からない」
「ヘルパーとの事前顔合わせの制度はない」
「掃除は掃除機のみ、拭き掃除を頼んだら規約違反です」
「その業務を頼んだら別料金がかかる」

まだまだありました。書ききれません。

妊婦だった私は途方にくれました。

ご覧のとおり、皆、「自分たちが提供するサービスメニューはこれ」
と説明するだけ。

誰も「私にとって必要な産後の支援は何か」という視点で
話をしてくれませんでした。


妊婦だった私の体験~産褥入院に救われた~


そんな中、私はある妊婦向けセミナーで「産褥入院」という言葉を知り
東京の産褥入院受け入れ施設を探して探して探しまくり
条件の合ったある助産院に見学に行きました。
(そのときに調べた情報は「産褥入院・産後院施設一覧」にまとめてあります。)

訪れた助産院の食堂で、助産師さんと話したときのことは今もよく覚えているのですが
最初に自分の状況と家族の状況を説明すると、助産師さんは
「ああ、それは大変な状況ですね。助けが必要ですよね」
と、さらりとひとこと言ってくださったのです。

はじめて「私」を主体に私の産後を考えてくれる人が現れたと思い
すっと気分が楽になりました。

(後述しますが、私は「産後の助けがないにも関わらず子どもを持つと決めたのは
自分の選択なのだから、辛くても誰かを頼ってはいけないのでは?
こんなに行政が非協力的なのはそういうことでは?」という
やや追い詰められた心理状態になっていたのです。)

さらに、私は産褥入院時の持ち物については、
心配なことが多くて、助産師さんにあれこれ質問したのですが、
「それはできない」と言われることがまったくありませんでした。

具体的には、一番心配だったのは、入院時の荷物の運搬でした。

産褥入院の際には、母乳パッド、生理用品、着替え、タオルなど、
かさばる荷物を運ぶことになります。

ところが、私は夫のいない日に一人で移動する可能性が高く、
赤ちゃんを抱っこしつつそんなにたくさん物は持てないと思って
とても困っていたのです。

そのことを話すと、その助産師さんは、
「宅急便で事前に送ってもらってもいいし、
助産院のものでよければ、貸したり、販売したりすることもできますよ」
と言ってくださったのです。ほっとしました。

入院中に、どうしても必要なものが出てきたら
ちょっとした買い物ぐらいは引き受けてくれそうな
融通の利く雰囲気でした。(これは質問はしませんでしたが。)

助産院では、助産師さん(院長)が判断すれば
即決できることが多いので、小回りがきくのだと思います。

(病院と違って、健康保険の縛りがない
ということもあるのかもしれません。
病院併設の産褥入院施設を見学したこともありますが
「それはできません」「それもムリです」、の連続でした。)

助産院の見学を終えて、私は
「ここに私の欲しいものが全部あった」と
肩の力が一気に抜けるのがわかりました。

次の記事「産褥入院1日3万円は高すぎるか?」に続きます。

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