産後ケア政策をもっと検証してほしい~厚労省予算はたったの○○円~ - 妊娠出産をただただ記録するブログ

産後ケア政策をもっと検証してほしい~厚労省予算はたったの○○円~

毎日新聞「産後ケアのいま」を読んだ感想の続きです。

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「産後ケアのいま」記事でもっと知りたかったこと


毎日新聞の特集「産後ケアのいま」第2回では、産褥入院のニーズを紹介しつつ
助産院側の努力では、受け入れ施設側の負担が重過ぎるということが
紹介されていました。

そこで、(行政の補助が入った)横浜市の産後ケアのモデル事業の検証や
公費助成は利用者ではなく助産院側に必要では・・・
という話になるのかと思ったのですが

連載の最終回は、在宅でのヘルパー派遣の紹介となり
個人的には少しがっかりしました。

また、欄外でNPOの「ボディケア・フィットネス教室」の紹介があり
それも「産後ケア」に含めるのだろうか?と困惑してしまいました。


産後ヘルパーは助けになるのか?


私の個人的な感想ですが、産後のヘルパー派遣には
イヤな思い出しかなく、他の方にお勧めしようとはまったく思いません。

[参考]産後ヘルパー経験談~予想したほど楽じゃなかった~

一生懸命されているヘルパーさんには失礼なのですが、
この記事を読まれた方から
「私もヘルパーを頼みましたが、ほぼ同じ感想です」
というようコメント・メールを何件かいただいていますので
私の事例が特殊だったというわけではないのだと思います。

(とはいえ、赤ちゃん連れで頻繁に通院するとか、
自分が歩けないとかいった非常事態には、
ヘルパーさんが助けになると思いますので
里帰りしない妊婦さんは、登録だけはしておかれるとよいと思います。)


もしかしたら、この記事でも紹介されている
産後ドゥーラを派遣してもらえばよかったのかもしれませんが……。
実際には利用していないので判断がつきません。

(私は出産前、ヘルパー会社を見比べて
産後ドゥーラを派遣してくれる、
JBSという会社に登録していたのですが
値段が高いこともあり、利用を見送ったのです。)

それでもやはり、自宅というのは自分が責任者ですので
洗剤が切れても、電球が切れても、自分が指示しなければ始まらない
という点が問題なんですよね。

通いのヘルパーさんは、調乳などで人手の欲しい深夜にはいてくれませんし
来られる前には、やってもらうことを段取りして準備しておく必要があります。

ヘルパーさんって、こちらはどうも完全には気が抜けないのです。

これに対して、産褥入院は、里帰り出産と同様で
食事・洗濯その他すべて助産師さんにお任せできます。

産後のケアを必要とする人間にとって理想的なのは、
ヘルパーさんではなく、宿泊型施設への入院だと思いますし
この二つは本質的に違うものではないかとも思います。

(ヘルパー派遣の仕組みに対して、産後ケアには不適ではないかという
疑問もあるのですが、いつか機会があれば改めて。)


横浜市のモデル事業の検証を


横浜市では、2013年10月から、助産院空き病床を利用した
産後ケア事業を展開しているそうです。

[参考]産後母子ケアモデル事業が始まります!|横浜市
http://www.city.yokohama.jp/ne/news/press/201310/images/phpoJjiiV.pdf

毎日新聞の記事では、横浜市の産後ケア事業につき
以下の通り説明されています。

横浜市のシステムは区が窓口となる。
条件は産後に「育児に支障を来している」「家族などの支援者が不足している」の2点で、更に区が認めれば、市委託の助産院で宿泊や通所のケアを1割負担で利用できる。

(「産後ケアのいま」2014/10/16毎日新聞より引用)



この事業、私は初めて目にしたときから、
「私は虐待やうつの可能性はなさそうに見えるし、対象外にされるだろうなあ」
「産後に頼まなければいけないなんて大変じゃない?」
と、いろいろ考えるところがありました。


やはり、利用者には感謝される一方で、
希望しながらも利用できなかった人がいる様子です。

ネットのニュースで、このような例が紹介されていました。

市産後ケア事業から1年(下)支援訴えるも申請下りず

今年7月に36歳で第一子を出産した女性は9月、助産師との面談後に申請を差し戻されたという。(中略)面談当日は、たまたま仕事の融通がついた夫が心配して同席。その一回で、家族の支援があると判断されてしまったという。

区役所の窓口で育児不安を訴えて申請を希望しても、保健師や助産師との面談の前に「経済力や経験があるから」「そのレベルで申請するものではない」と断られたケースもある。

このほか「産後の身体で役所に申請に行くのはハードルが高い」「判断基準が分からない。助産院からの推薦で利用できるようになれば」などの声も挙がっている。

タウンニュース2014年11月13日号より引用)



[参考]市産後ケア事業から1年(上)167人利用 不安軽減に
http://www.townnews.co.jp/0107/i/2014/11/13/259770.html

[参考]市産後ケア事業から1年(下)支援訴えるも申請下りず
http://www.townnews.co.jp/0110/2014/11/13/259581.html

この事業、産後ケアのモデル事業として実施されているにもかかわらず
少し報道が薄いなあと感じているところです。

2013年6月の記事でも書いたとおり、「誰が産褥入院すべきか」は
本当に難しい問題だと思います。

全国の産後ケア事業の検証が必要ではないでしょうか。


産後ケア予算、たったこれだけ・・・


今回の記事にはありませんでしたが、
厚労省の産後ケア予算はたったの4.9億円なのだそうです。

(「産後ケアのいま」を書かれた毎日新聞の中川さんに
教えてもらいました。ありがとうございました。)

mhlw_yosan_14.jpg
[参考]厚生労働省・平成26年度予算案の概要(雇用均等・児童家庭局)
http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/14syokanyosan/dl/gaiyo-07.pdf


ちなみに、児童手当の予算は1兆4,178億円
待機児童解消予算は6,580億円です。

産後ケア予算の少なさが際立っていると感じられます。

産後ケア充実がニュースになったときには、私も期待してしまったのですが
たった4.9億円の予算では、大したことはできそうにありません。

しかし、産後ケア政策は、まさに行政がやるべき仕事だと私は思います。
そう思う理由は二つあります。

一つは、介護と同じく、人に頼らなければどうしようもない状態に
産後の母親が陥る可能性があるということ。

二つ目は、行政が適切に介入しなければ、
利用者にとって不適切な方向に
サービスが変質するのではないかと思われることです。

詳しくは次の記事に続きます。


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