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産後ケア入院(産褥入院)を利用してみて感じたこと~補助が広がるのは良いことなの?~

2016年8月に札幌のさんさん助産院さんを見学し、改めて産後ケアに(産褥入院)ついて考えています。

私が第一子を出産したのは2013年。

産後ケア入院(産褥入院)の情報はほとんどネット上にありませんでした。

その後たった3年で状況は大きく変わったと感じます。


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産後ケア入院を受け入れる施設(主に助産院)は大幅に増加しました。
札幌市のように利用料に補助を出す自治体も増えてきました。

ただ、実際に利用した私としては、産後ケアについてもやもやと不安に思うところがあります。

不採算事業である産後ケア入院


産後ケア入院の運営に携わる方に伺って分かったのは、産後ケア入院は不採算事業だということ。

最初、産後ケア入院(産褥入院)について聞いたとき、私は「今は実家を頼れない妊婦さんも多いし、出産件数が減っているから、助産院の新しいビジネスとして産後入院というのはちょうど良いのでは」なんて思っていました。

しかし、産後ケア入院を取り上げた毎日新聞の記事にもこうありました。

「収益の割合は分娩と産褥入院がほぼ同じ。
産褥入院だけでは助産師を常時配置する人件費を賄えない。」

(毎日新聞2014/10/16「産後ケアのいま」より引用)


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つまり、分娩を取り扱う場合、お産1件だけで数十万円になるので利益が出やすいということ。

また、それ以前に十数回にわたる妊婦検診があり、安定した収入が見込めます。

そのため、分娩を扱うと、比較的簡単に黒字化できるそうです。

一方、産後ケア入院は利用者の入院中スタッフが24時間待機していなければならず、1日3万円という価格設定ではなかなか利益が出ないようでした。

さんさん助産院さんでも、開業で費用がかかっていることもあり、1泊3万円という価格設定もあって、採算はとれていないとのことです。

(確かに、助産院開業のためには各部屋・水周りのリフォームや、寝具の購入などでお金がかかりそうです。)

それでも、サポートの必要なお母さんのためにと、志を持って運営してくださっていることをたいへんありがたく感じました。

産後ケア1日3万円は高いのか


以前「産褥入院1日3万は高すぎるか?」という記事でも書いたのですが、産後ケア入院1日3万円というのは、高すぎるのでしょうか。

(ちなみに、札幌市では「1泊3万円(=2泊3日6万円)」ですが、東京の多くの助産院では「1日3万円(=2泊3日9万円)」です。)

[参考]産後ケア施設・産後院)のリスト(東京・神奈川・埼玉・千葉・群馬・静岡)

反射的に「高い」と感じる人が多いので、自治体の補助が広がっているのだと思います。

しかし、出産した産婦人科で延泊した場合もこれぐらいの金額がかかるのが普通です。

現状では、運営する助産院側に負担を強いているように私には見えてしまいます。

この状況では、長期的には産後ケア入院の受入れを中止する助産院が増えていくのではないでしょうか。

それでは結局、利用者のためにはならないと感じます。

このままでは、「使いたくても施設がない」という状況に逆戻りしてしまうのではと不安に思っています。

助産院の自助努力でいいのか


こういった産後ケアの収支の状況については「助産院が経営努力で何とかすればいい」というご意見もあると思います。

しかし母子が個室に滞在して1日3万円というのは、病院と比較してもごく合理的な価格設定だと思いますので、切り下げは難しそうです。

そのため、それ以上に利益を上げるためには利用者にオプションでの支払いを求めることになってしまうのではないでしょうか。

たとえば、入院中の別料金でのアロマセラピーなどで、多くの産後ケア施設で実施されています。

アロマセラピーが産後の疲れの軽減に医学的に有効なのかどうか、私は素人なので判断がつきません。

ただ、「自治体の補助を受けて(=税金で)入院して、アロマセラピーを受けている」というのをなんだか変だと感じるのは、私が厳しすぎるでしょうか。

韓国産後ケア


また、こういったオプションが行き過ぎることも考えられます。

私は2014年に韓国観光公社の招待で韓国の産後ケア施設の見学ツアーに参加しました。

>>「韓国産後ケア見学ツアー記事まとめ

そこで見たのは、日本の産後入院では考えられないような光景。

エステ機械が多数設置され、産後は人に会わず良い機会だというので整形する女性も多いとのことでした。

案内してくださった旅行会社の女性は「韓国では、良い産後ケア施設を予約するのがステイタス。滞在中は義母に援助してもらったお金でどんどんオプションのエステを受け、綺麗になって退院するのが韓国流」と胸を張っておられました。

私は正直ついていけず、「日本の産後ケアはこうでなくてよかった」とほっとしていました。

しかし日本でも、母子を滞在させて育児指導をするだけでは利益が出ないというのであれば、韓国のように美容熱をあおって、産後ケア施設滞在中にどんどんお金を使わせるビジネスモデルに移行してしまうことも考えられます。

「施設の自助努力」を強調することは、産後ケアを不健全にする可能性があると私は感じています。

ヘルパーではダメなのか?


二度の出産を経て、私は産後のサポートとしてもっとも有意義なのは、産後ケア入院(産褥入院)だと思っています。

上で紹介した毎日新聞の記事では、産後ケア施設の開設・運営はコストがかかりすぎるので、ヘルパーの派遣などが現実的なのではということが提案されていました。

しかし、産後ヘルパーも産後ケア入院も利用した私としては、両者はまったく質の違うものだったと感じます。

>>「産後ヘルパー利用体験談

産後ケア入院(産褥入院)が広まっていくことを期待しています。


私たちに必要な「産後ケア」は何なのでしょう?


現状としては、一部の地域にだけ産後ケア施設があり、補助もある一方で、補助のない自治体が隣接しています。

私が入院した施設では、自治体の補助を受けて利用しておられる産婦さんがおられました。

私はその区の住民ではなかったので定価(1日3万円、2週間で50万円程度)で利用したのですが・・・。

隣室に入院する産婦さんが、そのお母さんと二人で「安い、安い」と連発されているのを聞いてしまいました。

そのときには、

「私は1日3万円も払っているのに、そんなの聞きたくないな」

「この人は母親が健在なのに補助が出ているんだ。私は母がいないのに自腹なんだな・・・」

と、産後の不安定な時期ということもあり、精神的にちょっと辛いものがありました。


でも、利用したいと思っても産後ケア施設自体がない地域もあります。

そのことを考えると、産後入院できただけでも感謝しなくてはという気もします。

今は制度が始まったばかりで、自治体間の差が大きく、必要な人にサービスの行き渡っていない時期だと思います。

利用者に補助を出すよりは、受入施設を増やすことのほうが大切な時期なのではないか、と私は感じています。

利用者に補助を出す産後ケア事業は、アンケートをとると「良かった」という回答ばかりが集まる性質のものだと思います。

だから各自治体で、「産後ケア入院に補助を出すのをどんどん進めていこう」となるのかもしれませんが、それはなんだか違うのでは・・・と産後ケアの状況を見るうちに感じるようになってきました。

産前産後に私たちが本当に必要なものは何かということをもっとよく考えていけたらと思っています。


関東で産後ケア入院を受け入れる施設はこちらにまとめています。

>>産褥入院施設(=産後ケア施設・産後院)のリスト(東京・神奈川・埼玉・千葉)

私の産後ケア入院体験記(第一子出産時)はこちらです。

>>「産褥入院体験記


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